生命保険
生命保険(life insurance)は、
死亡によって引き起こされる、「稼得能力の損失」および臨時出費に備えるための仕組み・制度。
通常の場合、葬儀費用や相続税負担などの臨時出費に伴う経済的リスクは、貯蓄だけでは、まかなえない。
またこれに備えての十分な貯蓄を行うには年月がかかり過ぎる。
そこで生命保険を利用することで、日常的に負担可能な保険料で、いざというときに、すぐにでも保険金を支払ってもらえるという保障を手に入れることができる
MSNのエンカルタのサイトによると歴史的には、すでに古代ローマ時代には、コルレーギア・テヌイオルムという埋葬費を拠出する制度があったことが知られている。以来、共同体が人の死を経済的におぎなう制度はさまざまな形で生みだされてきたとされる。
1693年、イギリスの彗星の発見で有名な天文学者ハリーがプロイセンのブロツラフにおける5年間の出生・死亡記録をもとに、年齢ごとの死亡者数を統計化し、生命表を作成した。
それまでの生命表より格段に精密なこのハリーの生命表の出現によって、生命保険は合理的な基準を獲得したとされる。
1762年、イギリスに最初の生命保険相互会社エクイタブル・ソサエティが設立された。
以後ヨーロッパ各国に生命保険会社の設立があいついだ。
当初は地主や貴族を対象にしていたが、1854年にプルデンシャル社が労働者向けの小口簡易生命保険を発売、これが保険人口の拡大をもたらし、生命保険会社が近代企業として成長する重要な契機となった。
わが国の生命保険には多くの種類があるが、大別すると以下の種類に分けられる。
1.定期保険(特定期間中の死亡だけを保障)
2.終身保険(保障が一生続く)
3.養老保険(貯蓄要素を含む)
老後の生活を保障する仕組みの年金も生命保険の1種になる。
病気やけがによる入院・手術の費用を準備する医療保険も生命保険事業が提供している。
なお、生命保険会社以外にほぼ同様の商品として、日本郵政公社の簡易保険があり、農協や生協などの共済では、「生命共済」の名称で取り扱われている。
生命保険会社では、他にも貯蓄や老後の保障といった幅広いニーズに対応するため、「財形貯蓄積立保険」や「個人年金保険」などの商品を取り扱っている
なお最近、損害保険も含めて生命保険の不払いが社会問題となっている。
生命保険大手12社の保険金の不払いは、合計約270億円に上ることがわかった。
生命保険各社は、4月13日に相次いで会見を開き、幹部が謝罪を繰り返した。
2005年度までの過去5年間で、「第一生命」や「日本生命」など大手12社だけで約23万件、総額268億円が不払いとなっている。
これでは、生命保険の本来の人間の生命や傷病にかかわる損失の「リスクの転嫁」(insurance)としての意義が崩れ、制度の崩壊の危機状況とも言える。
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