遺伝子組み換え食品
とは、バイオテクノロジー(遺伝子工学)を利用した食品開発のうち、DNA(デオキシリボ核酸)のレベルでの新技術をもちいて品種改良された食品のこと。
バイオテクノロジーを利用した食品開発について、いずれもバイオ食品という用語で呼ばれているが、その基本技術としては、次の3つの技術に大別される。
1つは、アルコール発酵のような古典的なバイオ技術を促進したバイオリアクター技術、2つめは、細胞培養や組織培養法をおしすすめた細胞融合技術、そして3つめは、遺伝子組み換え技術である。
遺伝子組み換え技術とは、遺伝子情報の書きこまれているある生物体のDNAの特定の部分を、ことなる生物にくみこんで新しい形質の生物体をつくる技術になる。
1973年、アメリカのS.H.コーエンらによってこの実験が成功した。
以降に商品化されてきた作物には、日持ちするトマト、除草剤の影響をうけないナタネやダイズ、トウモロコシ、害虫に強いトウモロコシやジャガイモなどの例がある。
遺伝子組み換え技術を食用作物に応用するのは、栄養価や生産性の向上が目的であるが、その一方で環境への影響や、人や動物の健康への影響が大丈夫なのかという懸念がある。
このため、我が国では、安全性の確認には、農林水産省「農林水産分野等における組換え体の利用のための指針」と「組換え体利用飼料・飼料添加物の安全性評価指針」、厚生労働省「食品衛生法―食品、添加物等の規格基準」さらに文部科学省「組換えDNA実験指針」にしたがうことと、薬事・食品衛生審議会における安全性の審査等が求められています。
平成18年8月現在において、わが国において安全性が確認され、販売・流通が認められている作物は、『大豆、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実、アルファルファ、てんさい』の7 種類で、また添加物としては、『キモシン、α-アミラーゼ、リパーゼ』などがあります。
遺伝子組換え農産物およびこれを原料とした加工食品については、表示制度が定められています。
表示義務の対象となるのは、遺伝子組換え食品である大豆(枝豆及び大豆もやしを含む。)、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実、アルファルファの6 種類の農産物とこれらを原材料とした加工食品31 品目群(豆腐、納豆など)である。
また、高オレイン酸遺伝子組換え大豆およびこれを使用した加工食品について、「大豆(高オレイン酸遺伝子組換え)」などの表示が義務付けられている。
また厚生労働省の遺伝子組み換え食品ホームページ(厚生労働省医薬食品局食品安全部)のハンフレットで説明されている表示についての内容は、以下の例のようなものになります。
この図でIP(Identity Preserved)ハンドリングというのは、遺伝子組み換え農作物と非遺伝子組み換え農作物を生産・流通及び加工の各段階で混入が起こらないように管理し、そのことが書類などにより証明されていることをいいます。
また製造の過程で組み込まれた遺伝子やその遺伝子が作る新たなタンパク質が技術的に検出できない場合(油や醤油など)については、表示は義務づけられていません。また原材料の重量に占める遺伝子組み換え原料の割合が『上位3位以内で、かつ5%以上』でない加工食品等は、表示が省略できることになっています。
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