ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特措法)
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(略称:PCB特措法)
(平成13.6.22公布、 法律第65号)(最新改正:平17.5.18公布、法律第42号)
わが国では、PCBは化学的に安定で絶縁性、不燃性などの優れた化合物として1954年から国内で生産され、高圧トランス、コンデンサ、ノンカーボン紙などに幅広く用いられてきたが、1968年のカネミ油症事件などを契機にその毒性が社会問題となった。1972年行政指導により、1974年には、化審法によってPCBの製造・使用が禁止された。その後、高温焼却処理が一部で実施されたが、処理施設の設置についての住民との合意が得られないまま、約30年間、保管が続けられていますが、その一部は、行方不明とか紛失との未報告のまま放置されてきました。
2001年5月に「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」が外交会議で採択され、PCB、DDT、ダイオキシンなどの残留性有機汚染物質の製造・使用の禁止、その適正管理・処理などが決められた。先進国では、その処理が進んでいるとされるが、わが国は遅れているとの事から、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」と「環境事業団法の改正案」が可決され、2001年6月22日に公布された。
またポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行規則(平成十三年六月二十二日環境省令第二十三号)(最終改正:平成一八年五月一日環境省令第一七号)で細則を定めています。
詳細は、総務省の以下ウェブサイトを参照してください。
またこちらのサイトでは、PCB特措法の概要を解説するパンフレット等が紹介されています。
PCB特措法の体系は、以下の通り。【ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の適正な処理に向けて(2006年度)資料による】
<目的>(第1条)
この法律は、ポリ塩化ビフェニルが難分解性の性状を有し、かつ、人の健康及び生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質であること並びに我が国においてポリ塩化ビフェニル廃棄物が長期にわたり処分されていない状況にあることにかんがみ、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管、処分等について必要な規制等を行うとともに、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理のための必要な体制を速やかに整備することにより、その確実かつ適正な処理を推進し、もって国民の健康の保護及び生活環境の保全を図ることを目的とする。
<定義>(第2条)
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物」:ポリ塩化ビフェニル、ポリ塩化ビフェニルを含む油又はポリ塩化ビフェニルが塗布され、染み込み、付着し、若しくは封入された物が廃棄物(廃棄物処理法第二条第一項 に規定する廃棄物をいう。)となったもの(環境に影響を及ぼすおそれの少ないものとして政令で定めるものを除く。)をいう。
「事業者」:第十三条を除き、その事業活動に伴ってポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業者をいう。
<法律の対象者>
- 事業者
- PCB製造事業者等
- 国及び公共団体
<事業者の責務>(第3条)
事業者は、そのポリ塩化ビフェニル廃棄物を自らの責任において確実かつ適正に処理しなければならない。
<ポリ塩化ビフェニルを製造した者等の責務>(第4条)
ポリ塩化ビフェニルを製造した者及びポリ塩化ビフェニルが使用されている製品を製造した者(以下「ポリ塩化ビフェニル製造者等」という。)は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理が円滑に推進されるよう、国及び地方公共団体が実施する施策に協力しなければならない。
<国及び地方公共団体の責務>(第5条)
国は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物に関する情報の収集、整理及び活用、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に関する技術開発の推進、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を確保するための体制の整備その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 都道府県は、当該都道府県の区域内におけるポリ塩化ビフェニル廃棄物の状況を把握するとともに、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理が行われるように必要な措置を講ずることに努めなければならない。
3 国、都道府県及び市町村は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関する国民、事業者及びポリ塩化ビフェニル製造者等の理解を深めるよう努めなければならない。
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の規制等
<保管等の届出>(第8条)
事業者及びポリ塩化ビフェニル廃棄物を処分(再生することを含む。第十九条第二項を除き、以下同じ。)する者(以下「事業者等」という。)は、毎年度、環境省令で定めるところにより、そのポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管及び処分の状況に関し、環境省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
<保管等の状況の届出>(規則5条)
法第八条 の規定による届出は、毎年度、前年度におけるポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管及び処分の状況について、当該年度の六月三十日までに、次に掲げる事項を記載した様式第一号による届出書の正本及び副本を当該保管及び処分に係る事業場の所在地を管轄する都道府県知事に提出することにより行うものとする。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 事業場の名称及び所在地
三 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の種類及び量並びに保管又は処分の状況
四 事業者にあっては、次に掲げる事項
イ 資本金の額又は出資の総額
ロ 常時使用する従業員の数
ハ 当該保管に係る事業の属する業種の種別
ニ 法人にあっては、その発行済株式の総数、出資口数の総数又は出資価額の総額の百分の五十以上に相当する数又は額の株式又は出資を所有する法人がある場合には、当該法人の名称、住所及び代表者の氏名並びに資本金の額又は出資の総額
五 前各号に規定するもののほか、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管及び処分の状況について参考となるべき事項
2 前項の届出書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 事業者にあっては、前年度におけるそのポリ塩化ビフェニル廃棄物の処分についての産業廃棄物管理票の写し(廃棄物の処理及び清掃に関する法律 (昭和四十五年法律第百三十七号。以下この条において「廃棄物処理法」という。)第十二条の三第三項 若しくは第四項 又は第十二条の五第五項 の規定による送付を受けた産業廃棄物管理票の写しをいう。次項において同じ。)を複写機により日本工業規格A列三番(以下この条において「A三判」という。)以下の大きさの用紙に複写したもの
二 ポリ塩化ビフェニル廃棄物を処分する者にあっては、前年度におけるそのポリ塩化ビフェニル廃棄物の処分についての産業廃棄物管理票(廃棄物処理法第十二条の三第一項 の規定により交付された産業廃棄物管理票又は同条第二項 後段の規定により回付された産業廃棄物管理票をいい、同条第三項 若しくは第四項 又は第十二条の五第五項 の規定により最終処分が終了した旨を記載したものに限る。)を複写機によりA三判以下の大きさの用紙に複写したもの
三 その他環境大臣が定める書類及び都道府県知事が必要と認める書類
3 前項の場合において、当該年度の六月三十日において産業廃棄物管理票の写しの送付又は廃棄物処理法第十二条の五第四項 の規定による通知を受けていないため同項第一号 又は第二号 に掲げる書類を添付することができないときは、当該これらの書類は、その送付又は通知のあった日から十日以内に提出すれば足りるものとする。
4 第二項の場合において、廃棄物処理法第十二条の五に規定するところにより電子情報処理組織を使用するため同項第一号又は第二号に掲げる書類を添付することができないときは、当該これらの書類に代えて、当該これらの書類に記載される事項に相当する事項を記録した電磁的記録をA三判以下の大きさの用紙に出力したものを添付しなければならない。
5 前項の場合において、当該年度の六月三十日において産業廃棄物管理票の写しの送付又は廃棄物処理法第十二条の五第四項 の規定による通知を受けていないため前項の規定により添付しなければならないものとされている書類を添付することができないときは、当該書類は、その送付又は通知のあった日から十日以内に提出すれば足りるものとする。
<変更の届出>(細則第6条)
事業者等は、そのポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業場に変更があったときは、その変更のあった日から十日以内に、様式第二号による届出書を当該変更の直前の事業場の所在地を管轄する都道府県知事及び変更後の事業場の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。
<期間内の処分>(第10条)
事業者は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理の体制の整備の状況その他の事情を勘案して政令で定める期間内に、そのポリ塩化ビフェニル廃棄物を自ら処分し、又は処分を他人に委託しなければならない。(法の施行日〔平成13・7・15〕から15年以内)
<譲渡し及び譲受けの制限>(第11条)
何人も、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理に支障を及ぼすおそれがないものとして環境省令で定める場合のほか、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡し、又は譲り受けてはならない。
<承継>(第12条)
事業者について相続、合併又は分割(その保管するポリ塩化ビフェニル廃棄物に係る事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により当該事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割によりその事業の全部を承継した法人は、その事業者の地位を承継する。
2 前項の規定により事業者の地位を承継した者は、その承継があった日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
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