廃棄物の処理及び清掃に関する法律
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(略称:廃棄物処理法、廃掃法)<昭和45.12.25公布の法律137号)
最新の改正は、2006.2.18で、2006.6.2に改正された法律は、2007-1-4現在、施行されていない。 (2年6ヶ月後以内)
背景
この法律は、1900年に制定された「汚物掃除法」(汚物の衛生処理を目的)から出発し、1954年に「清掃法」(汚物を衛生的に処理し、生活環境を清潔にする目的)を経て、1970年に「廃棄物及び清掃に関する法律」として制定されている。事業者の産業廃棄物の処理責任が明確にされ、産業廃棄物の処理体系が確立された。以降1991年に特別管理産業廃棄物制度やマニフェストの公布などの改正が行われ、以降、毎年のように改正され、強化されてきています。 歴史的な経緯もあり体系が複雑な法律となっています。
以降は、事業者の責務に関わる内容を中心に抜粋した内容となっています。厳密な内容は、総務省の「廃棄物及び清掃に関する法律」のサイトで確認してください。
目的
「この法律は、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする」(第1条)と規定されています。
定義
「「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。
2 この法律において「一般廃棄物」とは、産業廃棄物以外の廃棄物をいう。
3 この法律において「特別管理一般廃棄物」とは、一般廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
(【令】第1条)
4 この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
1.事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
2.輸入された廃棄物(前号に掲げる廃棄物、船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物(政令で定めるものに限る。第15条の4の5第1項において「航行廃棄物」という。)並びに本邦に入国する者が携帯する廃棄物(政令で定めるものに限る。同項第1項において「携帯廃棄物」という。)を除く。)
《改正》平9法85
(【令】第2条 ・第2条の2 ・第2条の3)
《改正》平15法093
《改正》平18法005
5 この法律において「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
(【令】第2条の4)
この法律の対象者
- 国民(法2の3、16、16の2)
- 事業者(法3,11)
- 土地又は建物の占有者、公共の場所の使用者・管理者(法5)
- 一般廃棄物を排出する土地又は建物の占有者(法6の2)
- 一般廃棄物処理業者(法7)
- 一般廃棄物処理施設の設置者(法8)
- 一般廃棄物の再生利用者(法9の8)
- 一般廃棄物を輸出しようとする者(法10)
- 産業廃棄物処理業者(法14)
- 特別管理産業廃棄物処理業者(法14の4)
この法律の対象者の責務
国民:国民は、廃棄物の排出を抑制し、再生品の使用等により廃棄物の再生利用を図り、廃棄物を分別して排出し、その生じた廃棄物をなるべく自ら処分すること等により、廃棄物の減量その他その適正な処理に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならない。(法2の3)
事業者:事業活動により生じた廃棄物の再生利用と、減量の抑制。製品、容器などが廃棄物となった際の処理の困難性についてあらかじめ評価し、適正な処理ができるような製品、容器などの開発を行うこと。また、処理方法などの情報を提供すること。国及び地方公共団体の施策に協力すること。(法3)
国及び地方公共団体:廃棄物に関する情報の収集、整理及び活用並びに廃棄物の処理に関する技術開発の推進を図ること。廃棄物の適正な処理に支障が生じないよう適切な措置を講ずること。市町村及び都道府県に対し、技術的及び財政的援助を与えること。国民及び事業者の意識の啓発を図ること。(法4)
市町村の責務:一般廃棄物の減量に関し住民の自主的な活動の促進を図ること。一般廃棄物の適正な処理に必要な措置を講ずるよう努めること。一般廃棄物の処理事業に関し、職員の資質の向上、施設の整備及び作業方法の改善を図るなど、効率的な運営に努めること。国民及び事業者の意識の啓発を図ること。(法5)
土地又は建物の占有者(管理者):土地又は建物の清潔を保つように努めること(法5)
<一般廃棄物>
一般廃棄物処理計画
市町村は、当該市町村の区域内の一般廃棄物の処理に関する計画(以下「一般廃棄物処理計画」という。)を定めなければならない。(法6)
事業者の一般廃棄物処理委託
事業者が一般廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、以下の基準に従うこと
1 他人の一般廃棄物の運搬又は処分若しくは再生を業として行うことができる者であつて、委託しようとする一般廃棄物の運搬又は処分若しくは再生がその事業の範囲に含まれるものに委託すること。
2 特別管理一般 廃棄物の運搬又は処分若しくは再生の場合は、委託しようとする者に対してあらかじめ当該委託しようとする特別管理一般廃棄物の種類、数量、性状、荷姿、その他取扱い時に注意すべき事項を文書で通知すること。(法6の2)
一般廃棄物の運搬を委託できる者(規則1の17)
一般廃棄物の処分を委託できる者(規則1の18)
一般廃棄物処理業の許可
一般廃棄物の収集又は運搬を行おうとする業者は、業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。
ただし、以下の者は許可を必要としない。(法7)
規則2(一般廃棄物収集運搬業の許可を要しない者)
一般廃棄物処理施設の許可
一般廃棄物処理施設(ごみ処理施設で政令で定めるもの(1日当たりの処理能力が5トン以上(焼却施設の場合は、1時間当たりの処理能力が200キログラム以上又は火格子面積が2平方メートル以上)のごみ処理施設とする)、し尿処理施設及び一般廃棄物の最終処分場)を設置しようとする者は、設置しようとする地の都道府県知事の許可を受けなければならない。
※許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を提出しなければならない。
1 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2 一般廃棄物処理施設の設置の場所
3 一般廃棄物処理施設の種類
4 一般廃棄物処理施設において処理する一般廃棄物の種類
5 一般廃棄物処理施設の処理能力(一般廃棄物の最終処分場である場合にあつては、一般廃棄物の埋立処分の用に供される場所の面積及び埋立容量)6 一般廃棄物処理施設の位置、構造等の設置に関する計画
7 一般廃棄物処理施設の維持管理に関する計画
8 一般廃棄物の最終処分場である場合にあつては、災害防止のための計画
9 その他環境省令※ⅰで定める事項
なお、届出には、周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の結果を記載した書類を添付しなければならない。(法8、法9の7)
一般廃棄物の輸出
一般廃棄物を輸出しようとする者は、環境大臣から以下に該当するという確認を受けなければならない。
1 国内では適正に処理されることが困難である廃棄物であること。
2 上記1の一般廃棄物以外の一般廃棄物の場合、国内での適正な処理に問題が無く、輸出の相手国で再生利用されることが確実であるもの。
3 その輸出に係る一般廃棄物が一般廃棄物処理基準(特別管理一般廃棄物にあつては、特別管理一般廃棄物処理基準)を下回らない方法により処理されることが確実であると認められること。
4 申請者が市町村であるか、自ら生じた一般廃棄物を処理する事業者であること。(法10)
<産業廃棄物>
事業者の処理
事業者は、自らその産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く)の運搬又は処分を行う場合には、以下の産業廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準に従わなければならない。(法12)
産業廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準(令6)
産業廃棄物の保管
事業者は、その産業廃棄物が運搬されるまでの間、環境省令で定める技術上の基準(以下「産業廃棄物保管基準」(周囲の囲い・排水溝、掲示板、底面被覆、保管上の注意等))に従い、生活環境の保全上支障のないようにこれを保管しなければならない。(法12、規則8)
運搬の委託
事業者は、産業廃棄物の運搬を委託する場合には、以下の者に委託しなければならない。(法12)
産業廃棄物の運搬を委託できる者(規則8の2)
処分の委託
事業者は、産業廃棄物の処分を委託する場合には、以下の者に委託しなければならない。(法12)
産業廃棄物の処分を委託できる者(規則8の3)
委託の基準
事業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、以下の基準に従わなければならない。(法12)
事業者の産業廃棄物の運搬、処分等の委託の基準(業者の許可条件、委託契約書等)(令6の2)
事業者の責任
事業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、当該産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程の処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。
産業廃棄物処理計画 前年度の産業廃棄物の発生量が千トン以上である事業場を設置している事業者(多量排出事業者)は、以下の基準に従って産業廃棄物処理計画を都道府県知事に提出しなければならない。
産業廃棄物処理計画(規則8の4の5)
計画の実施状況の報告 多量排出事業者は、産業廃棄物処理計画の実施の状況について、報告書を翌年度の6月30日までに都道府県知事に提出しなければならない。 (法12)
産業廃棄処理業の許可
都道府県知事の許可を受け、5年に一度更新を受けなければならない。(法14)
産業廃棄物処理施設の許可
産業廃棄物処理施設を設置しようとする者は、設置しようとする地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。
許可を受けなければいけない施設の基準(令7)
許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を提出しなければならない。
1 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2 産業廃棄物処理施設の設置の場所
3 産業廃棄物処理施設の種類
4 産業廃棄物処理施設において処理する産業廃棄物の種類
5 産業廃棄物処理施設の処理能力(産業廃棄物の最終処分場である場合にあつては、産業廃棄物の埋立処分の用に供される場所の面積及び埋立容量)6 産業廃棄物処理施設の位置、構造等の設置に関する計画
7 産業廃棄物処理施設の維持管理に関する計画
8 産業廃棄物の最終処分場である場合にあつては、災害防止のための計画
9 その他環境省令(環境省令で定める事項(規則11))で定める事項
なお、届出には、周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の結果を記載した書類(調査の結果を記載した書類(規則11の2) を添付しなければならない。(法15)
<特別管理産業廃棄物>
事業者の処理
事業者は、自らその特別管理産業廃棄物の運搬又は処分を行う場合には、以下の特別管理産業廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準に従わなければならない。(法12の2)
特別管理産業廃棄物の収集、運搬、処分等の基準(令6の5)
特別管理産業廃棄物の保管
事業者は、特別管理産業廃棄物が運搬されるまでの間、以下の技術上の基準に従い生活環境の保全上支障のないように保管しなければならない。(法12の2)
特別管理産業廃棄物保管基準(規則8の13)
運搬の委託
事業者は、特別管理産業廃棄物の運搬を委託する場合には、以下の者に委託しなければならない。(法12の2)
特別管理産業廃棄物の運搬を委託できる者(規則8の14)
処分の委託
事業者は、特別管理産業廃棄物の処分を委託する場合には、以下の者に委託しなければならない。(法12の2)
特別管理産業廃棄物の処分を委託できる者(規則8の15)
委託の基準
事業者は、特別管理産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、以下の基準に従わなければならない。(法12の2)
特別管理産業廃棄物の運搬又は処分等の委託の基準(令6の6)
事業者の責任
事業者は、特別管理産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、当該特別管理産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程の処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。 (法12の2)
特別管理産業廃棄物処理計画
前年度の特別管理産業廃棄物の発生量が50トン以上である事業場を設置している事業者(多量排出事業者)は、以下の基準に従って産業廃棄物処理計画を都道府県知事に提出しなければならない。(法12の2)
特別管理産業廃棄物処理計画(規則8の17の2)
計画の実施状況の報告
多量排出事業者は、特別管理産業廃棄物処理計画の実施の状況について、報告書を翌年度の6月30日までに都道府県知事に提出しなければならない。(法12の2)
特別管理産業廃棄物処理業の許可
都道府県知事の許可を受け、5年に一度更新を受けなければならない。(法14の4 )
産業廃棄物の輸入及び輸出
廃棄物(航行廃棄物及び携帯廃棄物を除く。)を輸入しようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならない(法15の4の4)
<産業廃棄物管理票>
事業者の役割
事業者が産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合(産業廃棄物管理票の交付の必要がない場合(規則8の19))には、以下に定めるところ(産業廃棄物管理票の交付(規則8の20))により、産業廃棄物の引渡しと同時に運搬を受託した者に対し、産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他(管理票の記載事項(規則8の21) )の事項を記載した産業廃棄物管理票を交付しなければならない。(法12の3)
運搬受託者の役割
産業廃棄物の運搬を受託した者は、当該運搬を終了したときは、管理票に以下の事項を記載し、10日以内に管理票を交付した者に当該管理票の写しを送付し、送付日から10日間保存しなければならない。。(法12の3)
この時、当該産業廃棄物について処分を委託された者がいるときは、その者に管理票を回付し、その日から10日間保存しなければならない(規則8の22、規則8の23)
処分受託者の役割
産業廃棄物の処分を受託した者は、当該処分を終了したときは、管理票に氏名及び処分終了年月日(それが最終処分であれば、その土地の所在地も)を記載し、10日以内に管理票交付者に当該管理票の写しを送付し、送付日から10日間保存しなければならない。
この時、当該管理票が回付されたものであるときは、当該回付をした者にも写しを送付し、その日から10日間保存しなければならない。
管理票の写しの保存期間
事業者(管理票交付者)は、管理票の写しの送付を受けたときは、当該運搬又は処分が終了したことを確認し、管理票の写しを5年間保管しなければならない。
管理票の写しを送付された運搬受託者は、当該管理票の写しを5年間保存しなければならない。
処分受託者は、管理票を5年間保存しなければならない。(法12の3、規則8の26、規則8の30)
都道府県知事への報告
管理票交付者は、事業場ごとに毎年6月末までにその年の3月末以前の1年間分の管理票の交付状況に関する報告書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。(法12の3、規則8の27)
管理票の写しが送付されて来ない時に執るべき措置
管理票交付者は、管理票交付から下記の期限内に写しの送付を受けないとき、又は虚偽の記載のある管理票の送付を受けたときは、生活環境の保全上の支障の除去又は発生の防止のために必要な措置を講ずるとともに、送付期限終了後30日以内に都道府県知事に報告書を提出しなければならない。
送付期限(法12の3、規則8の28、規則8の29)
①産業廃棄物の運搬が終了したとき及び中間処分が終了したときの管理票・・・交付の日から90日以内(特別管理産業廃棄物の場合は、60日以内)
②産業廃棄物の最終処分が終了したときの管理票・・・交付の日から180日以内
虚偽の管理票の交付の禁止
収集運搬業者又は処分業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を受託していないにもかかわらず、虚偽の記載をして管理票を交付してはならない。(法12の4)
<指定有害廃棄物>
ふん尿 使用方法の制限 ふん尿は、以下の基準に適合した方法でなければ、肥料として使用してはならない。
市街的形態をなしている区域内にでは次のとおりとし、その他の区域内では生活環境に係る被害が生ずるおそれがない方法で使用することとする。
1 発酵処理して使用するとき。
2 乾燥又は焼却して使用するとき。
3 化学処理して使用するとき。
4 尿のみを分離して使用するとき。
5 し尿処理施設又はこれに類する動物のふん尿処理施設により処理して使用するとき。
6 十分に覆土して使用するとき。
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