手直しと修理と再格付け
手直し(rework)
とは、ISO9000:2005(JISQ9000:2006)において以下の通り定義されています。
上記にあるように「不適合製品の検出された不適合を除去するための処置」である修正の方法の一つになります。
ISO9001:2000(JISQ9001:2000)規格の8.3項「不適合製品の管理」において、以下のように要求されています。
a)発見された不適合を除去するための処置をとる。
b)当該の権限をもつ者、及び該当する場合に顧客が、特別採用によって、その使用、リリース(次工程への引き渡し)若しくは出荷、又は合格と判定することを正式に許可する。
c)本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる。」『参考 “c)本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる”とは“廃棄すること”を含む。』(JISによる追記部分)
a)は不適合を除去し、合格品として出荷することになります。これは、修正の処置を採ったことになります。
b)は、特別採用として許可する場合で、一つは、顧客の要求事項を満たしていないが、その要求がオーバースペック気味であったり、納期、数量の点で要求を満たしていないが、顧客の事情も差し迫ったものがあり、許容範囲として認められるとして顧客が出荷許可する場合。
ともう一つは、組織の合否判定基準に顧客の要求に対するマージンとなる部分(7.2.1項のd)組織が必要と判断する追加要求事項)を含んでいて、組織の合否判定基準では、不適合だが、顧客要求は満たしている場合で、これは、当該の権限をもつ者が許可する場合。
c)これは廃棄することを含むというJISの注釈がありますが、廃棄する場合と再格付けを行って用途変更する場合。例えば、冷蔵庫のボデーに使うプレコート鋼板だが、わずかな欠陥が見出されたことから、屋外使用のごみ箱のボデーに変更するというような場合。
またこれはISO9001:1994の第2版の4.13.2項「不適合品の内容確認及び処置」において、
処置の内容として、以下の4つの選択肢が例示されていました。
「a)規定要求事項を満たすように手直し(rework)する、
b)修理(repair)して、又は修理しないで特別採用とする、
c)用途変更のために再格付け(regrade)する、又は、
d)不採用(reject)又は廃棄(scrap)とする、」
とされていました。
また
修理(repair)
とは、ISO9000:2005(JISQ9000:2006)において以下の通り定義されています。
「意図された用途に対して受入れ可能とするための、不適合製品にとる処置」
注記1 修理には、以前は適合していた製品を使用できるように元に戻す、例えば、保守の一環として,修復するためにとる処置を含む。
注記2 手直しと異なり、修理は不適合製品の部分に影響を及ぼす、又は部分を変更することがある。
(3.6.9)
従って手直しと修理とは、ともに不適合製品にとる処置で手直しは、不適合製品の部分に影響を及ぼしたり、変更を伴わないような処置で、修理は、不適合製品の部分に影響を及ぼしたり、変更を伴う処置ということになります。
例えば、製品の外観の一部に小さな塗膜の剥離があったのに対してタッチアップの塗料でその部分を修正して合格としたような場合が手直しで、製品の部品が故障していたので部品を交換して修正したとなるとこれは修理ということになります。
いずれの場合にも、合否判定基準を満足しているかどうかの検証が必要になります。
また
再格付け(regrade)
とは、ISO9000:2005(JISQ9000:2006)において以下の通り定義されています。
上記で、余り良い例ではないが、冷蔵庫のボデー材料をごみ箱のボデー材料に変更するというような場合を指します。
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